アラガン

IPを保護しつつ医療イノベーションを推進

課題

アラガン(Allergan)は、革新的な医療機器を市場に投入し、ビジネスモデルの中核となる合併、買収、売却、提携を管理するために、知的財産(IP)に対する厳格なガバナンスと流動的なコラボレーションのバランスをとる必要がありました。

 

ソリューション

Boxは、すべてのR&Dパートナーシップと重要なM&A活動のための安全なコラボレーションプラットフォームとして使用されています。安全で使いやすい高速コラボレーションソリューションに加え、非構造化データに対する同社のガバナンスを提供し、ファイル転送のために外部ハードドライブに依存する必要性を排除しました。

 
成果

買収の初日に従業員がデューデリジェンス文書にアクセスできるようになりました。以前は数週間かかっていたものです。重要な新技術の獲得スピードが加速しました。 

新しい医療機器は、気密性の高いプロセスを通じてのみ市場に投入できます。また、先進的で革新的なアイデアを備えていなければなりません。知的財産が最重要視される業界では、ガバナンスの責任者が開発プロセスの重要なプレーヤーです。

スティーブ・シメク(Steve Shimek)氏は、アラガンのR&Dナレッジマネジメントプログラムディレクターとして、組織の革新的なビジネスモデルの中核である合併、買収、売却、提携に関連するITと統合の管理を担っています。同社は、同時に進行する数多くの統合案件に常に取り組んでいます。 

「私たちは、人々がより良い人生をより長く過ごせるよう支援しています。」とシメク氏は言います。そして、情報を管理すること、より良い管理方法を見つけることが、これらの取り組みの中心にあります。  

 

「知的財産に関する情報は、私たちの宝です。」

 アラガン R&Dナレッジ管理プログラムディレクター スティーブ・シメク氏

 

しかし、IPの扱いには困難さが伴います。ライフサイエンス企業の場合、IPは構造化データと非構造化データの両方で構成されます。「人々は歴史的に構造化されたデータに焦点を合わせてきました。そのことは重要ですが、非構造化データを無視してしまうと、情報が誤って管理されることになります。」 

構造化データのガバナンスには多くの注意が払われていますが、大量にある非構造化コンテンツを管理することに関して、ライフサイエンス企業はあまり関心を示していません。業界内のビジネスリーダーおよびITリーダーとしても活躍するシメク氏は、貴重な非構造化情報に関する厳格なガバナンスを作成するためにBoxを使用しています。これにより、研究者はイノベーションに集中し、必要な医療ソリューションを適切に提供できるようになります。 

 

積極的なM&Aを推進、市場投入までの時間を短縮 

シメク氏は、M&Aおよびパートナーシップ統合プロセス全体のR&D情報および関連技術を担当しています。これまでに数十件の買収とパートナーシップに関与しており、新しいスタッフがデータやプロセスを同社の規準に移行するのを支援しています。それぞれの新会社とその従業員とは、統合プロセスの過程で共に作業し、親密になっていくため、彼は関係する人々を「自分の子供達」と呼んでいます。そして、プロセスの中核となるものはコンテンツの統合です。

シメク氏が現在の職務に就いたとき、同社では非構造化コンテンツの内部コラボレーションにSharePointを使用していました。しかし、外部パートナーはファイアウォールに阻まれてアクセスできず、パフォーマンスとユーザーエクスペリエンスも不十分であることに気づきました。シメク氏は、このシステムの制限に対処するのではなく、Boxを導入することで、多くのデータセンターで使用されていたファイル共有の仕組みを置き換えました。「私たちの当初の目標は、多くのグローバルなR&Dパートナーシップのために、安全で使いやすく、高速なコラボレーションソリューションを提供することでした。」 

 

「Boxの導入は、安全で使いやすいコラボレーションプラットフォームの出発点となり、現在、すべてのR&Dパートナーシップで利用されています。」

アラガン R&Dナレッジ管理プログラムディレクター スティーブ・シメク氏

 

シメク氏は、Boxの検証に数週間をかけ、その間にパイロットを組み立てました。現在、アラガンでは、会社全体にBoxが展開されています。20,000人の管理対象ユーザーに加え、8,800人の外部コラボレータが利用しています。 

ガバナンス統制により重要なコンテンツを保護 

シメク氏は、新しいテクノロジーパラダイムの実装を担当しているだけではありません。機密性の高い重要なコンテンツを安全に保つコンテンツガバナンスパラメータを作成し、それらをどのように使用するかを指揮する責任も担っています。組織内ですべてのコンテンツが適切に管理され、アクセスできるようにするためのガバナンスプロトコルと命名規則を確立しています。 

「例えば、通常、同じ名前のフォルダを複数持つことはできませんが、ユーザーが独自にプロジェクトを設定できるようにすることで、その用途を果たすことができます。」 一貫性のある命名規則は、不規則なフォルダ名、コンテンツ重複、ファイル損失を防ぐために彼が制定したポリシーの1つです。 

ライフサイエンスの未来 

アラガンは、医療イノベーションを事業に積極的に取り入れています。「近い将来、患者が自身の健康状態をモニタリングし、そのデータを医師とリアルタイムで共有できるようになると私は考えています。受診の頻度が劇的に増えるため、心臓発作や脳卒中のような致命的な症状を未然に防ぐことにつながるでしょう。」 

「同様の個人用デバイスは、臨床研究への参加を増やし、劇的なコスト削減にも寄与します。その結果、患者ケアが向上することになります。ウェアラブルデバイスでバイタルサインを測定するだけでなく、医療用インプラントやバイオセンサーとリアルタイムで交信し、状態を把握することが可能になるでしょう。私たちは、パーソナルデバイスがヘルスケアにもたらす新しい可能性と未知の技術の最先端に身を置いており、常にワクワクしながら仕事をしています。」 

このようなイノベーションと成長による新しい試みが成功するには、多くの異なる技術を統合テクノロジースタックに集約し、高機能で正確なエコシステムを実現する必要があります。アラガンは、ライフサイエンス業界を牽引する先駆者として、ベストオブブリードのテクノロジスタックによってイノベーションを推進しています。  

関連リソース

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Box GxP Validationを使用することで、製薬会社とライフサイエンス企業は、規制対象の臨床、非臨床、製造関連のコンテンツの検証、管理、配布、および、それらを介したコラボレーションをBox上で行えるようになります。

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